洞爺湖

洞爺湖

組織

北海道大学北方生物圏フィールド科学センター洞爺臨湖実験所

研究テーマ

湖水環境保全と魚類資源管理の両立に関する総合的研究(洞爺湖ワイズユース) :洞爺湖の生態系並びに環境モニタリングを通して,湖水環境を保 全しつつ,商業的価値の高いヒメマスの資源量を安定的に増大させ る方法を確立する。現在洞爺湖のプランクトン食魚の資源量は,ヒ メマスの漁獲がほとんど得られないにも関わらず,大型の動物プラ ンクトンに対して引き続き強い摂食圧が働いていることから,小型 のプランクトン食魚であるワカサギの現存量が高いものと推定され ている。そこで,バイオマニピュレーションの手法を用いて,大型 の魚食性魚であるサクラマスを大量移入するトップダウン効果でワ カサギの資源量を減少させ,次に過剰になったサクラマスをその親 魚が河川を遡上する際に間引いた上で,新たに適当量のヒメマスを 放流する操作を長期的に継続して行う。この際,洞爺湖の湖水環境 にどのような影響がもたらされるか,長期的な生態系並びに環境モ ニタリングを行う。

サイト概要

洞爺臨湖実験所は,北海道南西部にある洞爺湖湖岸に位置している (北緯42°36’,東経140°47’)。本実験所は約1km2の敷地内に, 管理研究棟,孵化室,3つの大型養魚池,20のFRP水槽があり, 水源涵養林からの湧水(40トン/時)を利用してヒメマスとサクラ マスを飼育している。洞爺湖は支笏洞爺国立公園内にある貧栄養性 の火山性のカルデラ湖であり,23~50年おきに噴火を繰り返す 有珠山の影響を受けてきた。

湖水面積は70.4 km2で,平均深度と最大深度はそれぞれ116.3 mと 179.0 mである。また,全リン,全窒素,クロロフィルa及びCOD濃 度は,それぞれ3,150,0.3及び600μg/l である。湖水は,水力発 電,農業用灌漑用水及び飲料水として利用されている。

連絡先

  • 住所 : 北海道虻田郡洞爺湖町月浦122
  • 氏名 : 山羽悦郎
  • 電話番号 : 0142-75-2651
  • Fax : 0142-75-2943
  • E-mail : eyamaha@fsc.hokudai.ac.jp

ウェブサイト URL

http://www.hokudai.ac.jp/fsc/toya/index.html